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会社にはシステムがありますよね。
君の会社でも、みんなが円滑に業務を行えるように社内のルールが整備されているはずです。
そのルールはいつの間にか会社内の「常識」にまでなっている事が珍しくありません。



ですが社内のルール、「社内の常識」が必ずしも市場、お客さんの常識と一致しているとは限りません。
今日は「社内の常識」にとらわれるばかりで「お客さんの要望」に答えられない会社のお話です。



僕の会社は自動車ディーラーです。
新車を販売してからお客様に納車するまで色んな工程があり、
そこにはシステム化された「社内ルール」があります。
そのルールにのっとってメーカーから出荷された車を陸送し、新車センターでオプションを取り付け、登録(ナンバープレート取得)し、各店舗に陸送し、お客様に納車しています。



全てが一元化されたシステムをコンピューターで管理しています。
たとえば僕が販売した車が、現在どの工程にあり、いつ納車が可能な状態になるのかも簡単に分かります。
全てがルールにのっとって円滑に進められるのはこのシステムのおかげです。



各部門にいちいち連絡を取って「陸送してくれ」「オプションを付けてくれ」「登録してくれ」など言わなくてもルールに従って納車まで自動的に進んでいきます。
ただしこれは「何の問題もない」場合です。
中にはイレギュラーな事態が発生するはずです。


重要なのはルール?それとも市場?



社内のルール「社内の常識」にばかりとらわれていると市場、お客さんの要望に適切に答えられなくなる場合だってあります。
「社内ルール」を優先したばかりにせっかくのチャンスを逃す事だってあります。
「社内の常識」が「市場の非常識」の場合だってあるんですよね。



今回僕が販売した車でイレギュラーな事が起こりました。
イレギュラーと言っても別にたいした事ではありません。



今日、一週間ほど前に契約を頂いたお客様と納車の日取りを決めようと打ち合わせをしました。
このお客様の車は本日メーカーから出荷されていて、明日には新車センターへ陸送で届きます。
全ての工程を経て納車可能になるのは5日後の26日
お客様との打ち合わせで30日の納車と決まりました。
今日から9日後です。



ここまでは予定通りだったのですが、打ち合わせを終わって僕が帰りかけた時お客様から要望がありました。
「悪いんだけど今からひとつオプションを追加できないかな?」
要望があったのはメーカー出荷後でも取り付け可能な商品。
納車まで9日もあり、充分間に合うので「ありがとうございます」とお礼を言って引き受けました。



会社に戻って本社の車両管理課へ連絡をする。
その前に自分でも部品課で対象部品の在庫状況を確認してみた。
メーカーには87個もストックがある。問題はない。



車両管理課へ「藤井様(仮名)のお車、○○のオプションが追加になったので手配の方よろしくお願いします。
部品の在庫確認は取れています。
納車は30日なので29日までに終了して下さい。」

と連絡したところで事件勃発。



車両管理課の返事は「それはできません。」
「は?」
実はこの4月からシステムが新しくなり、このシステムになってから今回のようなイレギュラーは初めてだった。
「できないってどういう事?」



「部品を追加されるという事は今までの内容をいったんキャンセルしないとなりません。
そして新たに入力する作業が必要になります。
今までの内容で手配していた部品は次の車にシフトされてしまいます。
ですから今日の入力分の部品は全て再発注になります。
そうすると29日までの完成はお約束できません。」



「・・・あのさ、別に今までの内容キャンセルする必要はないんじゃないの?
ひとつ追加になっただけだよ?
しかもその部品は在庫があるんだよ?
だったらその部品だけ手配して新車センターでつけてもらえばいいだけの話でしょ?」



「それはできないんです。」
「どうして?」
「コンピューターで管理しているもので、キャンセルしないと・・・」
「あのさ、コンピューターの為に仕事してるんじゃないでしょ?
そんなんだったらコンピューター使わないで電話でもファックスでも使って手配すればいいでしょ?」



それでも車両管理課は「分かりました」と言わない。
コンピューターが・・・とか、システムが・・・などと言っている。
お客様としてみればまだ9日も先の納車にオプションをひとつ追加してくれと言っただけだ。
しかも在庫は充分あるのだから物理的には充分間に合う。
間に合わなくしているのは「社内の常識」ルールだけだ。



まさに「社内の常識」が「市場の非常識」だ。
会社が営業しているのは何のためなのか?
仕事の目標としている事は何なのか?
システム通りに運営する事ではないはずなのに・・・
「社内の常識」に囚われすぎて数多くの機会損失を出していないだろうか?



気がついたら「崖っぷち」な状況にならないように「市場の常識」をもって仕事をしていこう!



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静岡在住、自動車ディーラーに勤める30代のサラリーマンです。
人生の大半を占める「仕事」について色々考えるようになった今日この頃。
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