
ビジネスのシーンで「カタログ」を使用してプレゼンをする事は多いと思いますが、
傷も欠陥もない「カタログ通り」の商品を納品したのにクレームになってしまうことがあります。
ここがカタログ販売の難しいところでもあります。
現物を目の前にして商談ができればいいのですが、
商品によってはカタログで商談するしかない場合がありますよね。
家や自動車、店頭に無い電化製品などなど・・・
今回は「カタログ通りの商品」を納めたのにクレームになってしまったお話です。
僕は以前にもお話したとおり自動車ディーラーに勤めています。
4月いっぱいで定年退職した営業のお客様を今月から引き継ぐ事になりました。
そのなかのお客様から早速クレームをもらいました(泣)
そのお客様は4月に新車を納車したばかり。
クレームの内容とは、「ナビゲーションに地デジが付いていない」というもの。
お客様は購入の際にナビゲーションをオプションで付けられたのですが、
当然のように「地上デジタル放送」のテレビ番組が見ることのできる「地デジ対応」のナビゲーションだと思っていたようです。
ところが「地デジチューナー」はナビゲーションのオプション設定で、標準では見ることができないタイプのものでした。
「2011年には全て地デジになるのだから、今買うなら当然地デジのナビを買うのに決まってるだろう!」
「地デジが付いていないなんて説明は一切受けていないし、『地デジチューナーを付けますか?』という提案も無かった!」
とかなりご立腹のご様子。
もともと「地デジチューナー」はオプションの商品。
ご注文頂いた金額には地デジチューナーは含まれておらず、欠陥でも付け忘れでもない。
商談時の説明不足が原因だ。
カタログにははっきりと「地デジチューナーはオプション」と明記されているが、
お客様がカタログの隅から隅まで確認するとは限らないし、僕もお客様の言うとおり、
営業マンのミスだと思う。
カタログ通り、注文通りの商品を納品したのに
商品に関する重大な部分の説明をしなかったためにクレームになってしまいました。
僕も今回初めてお会いするお客様で、商談の細かい経緯は分からないのですが、
担当営業が地デジについての説明をしたかどうかは確認の取りようがない。
どうせ「言った、言わない」になってしまうのですから・・・。
お詫びとお話を伺いに訪問したところ、車の性能、品質には問題無いと判断できる部分にまでクレームを付けられました。
よっぽど腹に据えかねている様子で、わざと「あら捜し」をしているようです。
怒られるだけ怒られて、思っている本音を全て吐き出してもらおうと、
「すみません。すみません。」と頭を下げながら一時間。
だんだんクレームの本質が見えてきました。
新車を購入されて納車の時というのは「楽しみ」にされているお客様がほとんど。
お客様の満足度は納車時にピークになります。
逆を言えば、納車時に何かトラブルがあるとちょっとした事でもクレームに発展する事が多くなります。
このお客様の場合もそうでした。
話を聞いているうちに、納車時既に気分を悪くされていたようでした。
その理由とは・・・
暫定税率撤廃で自動車取得税も無くなるのですか
世間ではガソリン税の「暫定税率の期限切れ」ばかりがクローズアップされていましたが、
自動車を購入する時に課税される「自動車取得税」も3月31日で期限切れとなりました。
この、「自動車取得税」は馬鹿に出来ない金額で、
普通車の場合新車価格の5%が課税されます。
(軽自動車は3%)
この5%のうちの2%が期限切れとなる「暫定税率」の部分。
例えば200万円の普通車には単純に5%、10万円の自動車取得税が課税されます。
(実際には1割程度の値引き後に対する5%なので4.5%程度)
この自動車取得税の暫定税率期限切れのため、
3月31日までに登録(ナンバーを付けた)普通車に対しては5%課税、
4月1日〜4月28日に登録した普通車に対しては3%のみの課税という事が実際に起こりました。
(4月29日は祝日の為登録不可、4月30日に国会で暫定税率復活)
新車価格200万円の普通車でしたら5%、10万円課税されるところ、
3%の6万円で済む、という事が3月末たった1日の差で起こったのです。
この差はお客様にとっては大きいですよね。
このお客様の納車日は4月8日だったそうです。
普通であれば4月に登録、つまり自動車取得税は3%で済みます。
しかし3月末は決算期、当然当社も3月の実績にしたかったのでしょう。
実際には3月31日に登録(5%課税)し、4月納車をしていました。
ここに当社の姿勢が伺えるわけですよね。
会社としては今期の実績(3月登録)としたい。
お客様の事を考えれば4月登録にするべき。
当社として前者を選んだ。
これはお客様にとってはおもしろくありません。
当然です。
4月8日に納車された時、3月に登録された新車を見てお客様がどう感じたか?
「この会社は自分達の事を優先し、お客の事を考えていない。」
と思うに違いありませんよね。
納車時の不満がなければ「地デジ」に対する不満も、
「説明不足で申し訳ありませんでした。
オプションでの設定ではありますが、標準装備ではありません。
今からでもオプションは取り付けられますのでいかがいたしましょうか?」
「そうだったのか・・・ちゃんと説明して欲しかったなぁ・・・そういう事ならしかたないな。」
という程度で済んだのかもしれません。
以前の記事で「クレームは大きく分けて2種類しかない」と書きました。
商品(サービス)に対するクレームと、対応に対するクレームです。
今回のクレームは紛れも無く対応に対するクレームです。
会社のお客様に対する姿勢を考え直させるクレームとなりました。
Author:JobJoy
静岡在住、自動車ディーラーに勤める30代のサラリーマンです。
人生の大半を占める「仕事」について色々考えるようになった今日この頃。
どうすればもっと充実した毎日を送れるのでしょうか?
日々勉強中・・・
*The JavaScript is invalid.
クレームというのはいつ起こるかわからないですね。
現物がないと難しいとは思います。